第203話『時間の作り方、使い方の話(下)』
こんにちは、トラです。
時間に関する3部作も今回が最終回、フランケンラジオ第203話の文字起こしです。
※3部構成の話になっているため、「本記事から読み始めた」という方は、上編、中編を読んでから本記事を読み進めていただくことをオススメします。
フランケンラジオ第203話文字起こし
フランケンの時間をまとめろラジオ、第三部作の後編になります。
まとめろというか、このコンテンツも三つを一つにまとめろっていう声が聞こえてきそうなんですけれども、こうちょっとテンションが上がっちゃったんでダラダラ喋ってます。
今回はですね、締めに行きましょう。
前回までですね、まず90分の時間を作れという話をしました。
そして、90分の時間をマネジメントできるのは結構なプライオリティがないとできないよって話をしてましたよね。
でもって、プライオリティがない人間がその90分という時間を作るためには、自分たちの持っているゴミのような砂粒の色を揃えて、元々ある90分の中くらいの時間というのにくっつけて、大きな枠にしてマネジメントにも介入しろというような形で、自分の自由時間が増えるよっていう話をしてきました。
今日はですね、ちょっと毛色を変え各論的なちょっとザラザラしたというか、パラパラして話すようにしていきたいと思います。
さっきみたいな話をしているといつも言われるんですよ。
「雰囲気は分かったんだけど、具体的に何をしていいか分からない」みたいなことを言うんですよね。
僕がじゃあ最初に、これから始めてみなよみたいなことというと、出張がある人はその出張を上手く使う癖をつけたら、まずはその90分の使い方が上手になるよって話をします。
この中くらいの時間、特に熱の90分単位のクリエイティブタイムをルーチンに作るために最も簡単な方法っていうのは、飛行機ですね。
飛行機の出張っていうのをルーチン化するっていうのが一番簡単ですよ。
飛行機というのは結構巨大な時間を要求する乗り物なんですよ。
だって飛行機は新幹線とかと違って、出発5分前に東京駅に行ったら乗れるとかそういうものじゃないじゃないですか。
ですから、ちょっと前乗りして乗ってる時間も基本長い、そういう時間なんですよ。巨大な時間を要求する乗り物ですよね、この飛行機を使った出張を自分の仕事の中にうまく組み込んでいって、ここでクリエイティブな仕事をやろうというのが一つの入門編になっています。
そんな感じです。一回切ります。
僕がルーチンにしているのは、「なるべく空港に早めに行く」です。
それもすげー早く、2時間前とかに行きます。
これ、よく忙しい人って空港に駆け込むんですよ。でもってなるべく空港滞在時間を短くしたいって言うんですけど、僕逆なんですよね。
空港ってね、ギリギリに行くわけにいかないんですよ。
30分前とかに着いちゃうと、なんかすごい無駄な時間が多いんですよ。
ですからねもうどうせゼロにできない時間だから、2時間ぐらい前にズボッと入っちゃう。そうすると無駄な時間っていうのはね無くなるんですよね。これが僕の一つのルーチンですわ。
そして二番目として、「飛行機に乗っている時間は、使える分だけうまく使う」。
この一番目の前乗りした2時間と、二番目の飛行機に乗っている1時間半、この二つは別の案件のために使う、これもルーチンなんですよ。
まとめると、
①空港に2時間前に行く
②飛行機に乗っている間をうまく使う
③この①②はは別の案件のために使う
この三つが僕のルーチンですね。
まず①の「空港には2時間前に行く」。
まあギリギリになって電車遅れましたとか言って遅れたら困るわけです。
遅れるわけないけれど、とりあえずは早めに行くんですよ。
そして2時間前に到着すると、ラウンジにこもっちゃう。
ラウンジにこもって、ノイズキャンセリングヘッドホンをかけると何も邪魔が入らないので、2時間がまるまる自分の時間になる。
何もプライオリティーがなければ、クレジットカードラウンジに行きます。
年会費ちょっと、1万円もかからない程度でプライオリティパスっていうやつがあって、クレジットカードのゴールドカードだとラウンジは入れますし、プライオリティパスっていうのに入っちゃうと、そういうラウンジがあるんですよ。
ちなみに、まあ半年も飛行機に乗ったり降りたりしてれば、あっという間に航空会社のプライオリティが手に入っちゃうんで、空港に着いたはいいけれども行く場所がないっていうことはすぐになくなるはずです。
空港での2時間で、まず一つのクリエイティブタイム①が手に入るんです。
ここは本当に思い切ってミーティングを入れてもいいです。
この空港でのミーティングって悪くないんですよ。
なぜかと言うと、終わる時間というのがね決まっている。
だって飛行機乗らなきゃいけないから、長引くって許されないでしょ。
ですからみんなの話がスピーディーになります。
同じ飛行機に乗る人間とか、或いは似たような時間に飛行機に乗る人間、こういう相手がいればここで一仕事まとめちゃうっていうのをケジュールに入れちゃう。これありありなんですよ。
今だと、ネット会議としてこの90分をスケジュールに入れちゃうっていうのもアリなんですよ。終わる時間が決まってるから効率めちゃくちゃ良くなりますよ。
これは会って話しても、ネット会議でも一緒ですね。
僕は基本的にこの時間というのは、インプット用の時間にしてます。
一人で篭ってやる仕事を結構持っているので、この空港でダラダラしている2時間というのは、ほとんどは情報をインプット、情報収集する時間に入れてます。
なんでかというと、飛行機に乗っちゃうとネット回線が遅くなるじゃないですか。
そうすると飛行機の上って情報収集系の仕事には向かないんですよ、ネット使って調べものをやるというのが出来なくなっちゃうから。
それで、飛行機に乗る前の時間で調べ物・インプットっていうのはやるようにしてるんですよ。
僕ね、本を読みながらネットで調べものを同時にするってことがよくあるので、飛行機の中で本を読むと、調べたいけど調べられなくてモヤモヤしたままに読み進める、みたいな形になっちゃって。あんまり好きじゃないんですよね。
次は、飛行機に乗ってる間に何をしましょうかって話なんですけども、ここの使い方の話をちょっとしていきましょうか。
ちなみに、仕事で飛行機に乗ってるんだったら、何があってもワンワールド系かスターアライアンス系に乗りましょう、お金がかかっても。
いわゆる格安航空券、 LCC ってやつは絶対にお勧めしません。
あのすし詰めバスみたいな飛行機では、絶対仕事にならないんですよ。
移動時間がまるまる無駄になります。
本当に、金払ってでもちゃんとした飛行機に乗ってくださいね。
あと、あの LCCってかなりの高頻度で欠航するんですよ。ですから仕事で使うのはリスク高すぎです。さらに言うと、もうこれは偏見かもしんないですけども、 LCCって資金的にカツカツでやってるので危ないですよ、何かあった時に。事故とか怖いっすよね。
ビギナーにオススメなのは、JALの『クラス J』シートです。これね、1000円なんですよ。
1000円で比較的広い座席にゆったりと座れます。
ですから仕事をする人にはもってこいですよ、この JAL の『クラスJ』は。
ちなみに国内線の JAL のファーストは値段の価値はないです。
自分の財布で乗るんだったら『クラス J 』で十分ですよ。
ANAには『クラスJ』に相当するものがないので、ANAに乗るんだったらそうですね、大体2週に1回・月に2往復ぐらいで、ダイヤモンドが視野に入ったらANAに乗り換えてもいいんじゃないですかね。
ダイヤモンドを2年もやっていると、ポイントやら何やらで無限にアップグレードしてプレミアムに乗り続けることができるようになるので、ダイヤモンドを何年か回してるんだったらねANAでいいです。
クリエイティブタイムを作るために飛行機に乗るっていうのが基本戦術なんですよ。
ですから仕事ができないようなすし詰め環境とかで乗り続けても、全く意味が無いですよ。
ちょっとハードルが高いかもしんないんですけれども、これね色んな所と仕事をくっつけて業務提携とかしていけば、なんだか知らないうちに飛行機に乗る生活になっていくんです、そういうもんなんですよ。これは仕事のデザインの仕方ですよね。
一度飛行機に乗ると、前回のコンテンツで話したこの90分のまとまった時間ってやつが手に入るんです。例えば羽田〜福岡とかだったら90分ぐらいですか。
これを例えば週イチで入れちゃったりなんかすると、往復で飛行機に乗るから、週4コマとかクリエイティブタイムが立つ。
行きのラウンジと飛行機に乗っている時間で2コマ、帰ってくる時に2コマ、この週4コマのクリエイティブタイムっていうのが手に入るんですよ。
これ、冷静に考えると恐ろしいことなんですよ。
何度も言いますけれども、このクリエイティブタイムで雑用をやらないっていうのは、自分の美学として持っていた方がいいです。
ここで雑用をやっちゃう人というのは、クリエイティブとは程遠いメンタリティですよね。
雑用は、机に座って職場でやってください。
雑用にクリエイティビティってのは絶対に期待できません。
この話をすると「俺そんなにね出張いかない」とか「飛行機なんてそんなに乗らないよ」とか泣き言を言う人っているんですよ、必ず。
でもさっき言った通りで、自分の身の振りというのをコントロールして、そういう仕事内容を掴んで増やして振っていくっていう風に自分の体を振っていくんですよ。時間をかけて、何年かけてでも。
何もアクションをしなければ?そんなね、ただ言われた仕事だけをやってるって事をやっていると、一山いくらのコモディティ社員ですよ。
ほんと9時5時で机に縛り付けられて、クリエイティビティとは無縁の人生を送ることになるんですよ。
そうならないために、時間をかけて自分をデザインしろっていう話を、まあこれいつもの話ですけど、してるんですよね。
いつから自分の身の振りっていうのを上手くデザインして、こういった人生を、人生っていうか仕事内容に自分を変えてくっていうのは大事ですよ。
こういうことをやらなければ、一生変わらないですからね。
そしたらですね、まぁ大体ここまで聞いてくれた人はこれを実践するだけで出張が増えて、90分単位の時間がいっぱい手に入って、でもって雑用の色も揃ってきて効率が良くなって、みたいな感じになっているはずです。
でも忘れちゃいけないのが、どうやっても90分の形にまとめられないようなゴミみたいな細切れの仕事とかというのがあるんですよ。
その30分以下の細切れの時間、この処理に困った時にどうしましょうかって話もしておきましょう。
さて、どうやっても90分以下のゴミのような時間が発生して、ここにクリエイティブな仕事というのはもう突っ込むことはできないと。これはね、諦めてクリエイティブ以外の目的に使うっていう風に考えるのがいいです。
僕のおすすめは、遊ぶ、あるいはぼーっとする、ですよね。
どうしたって大したことは出来ないんだから、クソみたいな時間っていうのはもうしっかりね休んだ方がいいんですよ。
この30分とか45分とか、こういうゴミみたいなスケジュールでアクティブに仕事しようとしても、クリエイティブな物ってのは絶対に生まれないんですよ。
結構色んな情報で『時間の上手な使い方』みたいなのを見ると、こういう細切れの時間を上手く使って仕事の効率を上げる!みたいなことを書いてるんですよ。
ホント御免こうむる!
ですよ。
だって考えても見なさいよ。もうヒイヒイいいながら仕事やってて、30分のポッとした時間が空いたと。そこに仕事を詰め込む、しかも雑用、何の得にもならない仕事を入れる。でもってそれが終わったら次の仕事が入ってる。
アホかって話でしょ。
そんなことをやってたらね、5年と保たずに倒れますよ。
ですから、90分以下の時間っていうのはね大したことが出来ないので、自分の何かを回復するために使うのがいいんですよ。僕は遊ぶのが一番だと思います。
例えばまあそうですね。凄く若い人、ほんと社会人始めて5年目ぐらいまで、自己デザインをやっている最中でほとんど裁量権がない。砂粒をばらまく裁量もない。このゴミ時間で砂粒をね誰かに詰められちゃって、それを処理しなきゃいけない。そんなみたいなタイプの人だったら、この時間も有意義に使っていかないと頑張っても時間がいくらあっても足りないという話になっちゃう。
だから、お勧めしたくないけれども、有意義なゴミ時間の使い方っていうのも、一応、一応ですよ、紹介するだけ紹介しておきましょうね。
まず、電話です。終わりがあるので、10分・15分しか時間がないっていうのが分かっているから、切り上げるタイミングがもう決まってるんですよ。
ですから、長くなりそうな電話ほど短い時間でかけるんですよ。
そうすると迂遠な話なんてしている時間はないから、ダラダラ話すようなことはしません。話をコンパクトにまとめる癖っていうのが付きますよね。
あとはメールですね、メールもなるべく気が乗らないメールっていうのをやるんですよ。
この時間でやるって決めちゃったら、書きにくいメールとかもさらさら書けるんですよ、この5分で書かなきゃいけないとか思うと。
普通にね、例えば1時間時間があったら使い切っちゃうようなことっていうのを5分の時間とかでやろうとすると、お得ですよね。
あとはね、タスクリストを確認するということはどっかのルーチンで朝昼晩ぐらいやった方がいいですよ。いわゆる『ToDoリスト』ってやつですよね。
これをやっておく、みたいなことの落ちがないかっていうのをチェックする、程度でこの場合は良いと思います。スケジュールを吟味したりとかっていうのを始めると時間が足りなくなるから。パッと見て何か変なものを落としてないかっていうのを5分10分の時間で確認する、みたいなそういうことはできるでしょうね。
本当はね、ゴロッと寝転がってツムツムランドとかやっていたいんですよね。
だけれども、そういうことをやる時間すらないっていうような人は、そういう使い方をしてもいいんじゃないですか。
あとね、手順がしっかりしてるタイプのタスクっていうのがあるんですよ。
準備ゼロ、手順がしっかりしてるから、もう始めたら1秒で仕事を始められるみたいな。
そういう単純な、タスクがしっかりしている仕事ってあるんですよ。
こういう「準備ゼロワーク」みたいなタスクというのをここに入れるといいですよ。
30分でも1時間でも、準備なしでパッと始めて、頭も使わない。10分ぐらいで終わっちゃっても、ちょっと進む。だからいつか終わる、山登りみたいな仕事ですよ。
具体的に言うと何でしょう?領収書の整理とかですかね。
こういうのは、こういう空いた時間で、準備もいらない・頭も使わないのはポンと入れとく。山と積まれていても、その時間でちょっとやるとちょっと進む。みたいなのはこういうところでやったらいいですかね、全然有為じゃないでしょう。
こんなこと、例えば今言ったような仕事を朝から晩まで根詰めてやったって、人生が変わる気しないでしょ?ですから、こういう仕事ってのは無意味な仕事なんです。
でも『無意味な仕事を振られちゃってるんだったら、ゴミのような時間で処理しろ』っていうのが、僕の考え方ですよ。
そうですね、やっちゃいけない事っていうのも言っときましょうか。
このゴミのような時間でやっちゃいけないことの筆頭は、やっぱり情報のインプット作業です。
これはね、思わずなんかぼーっとしてインプットしたくなるんですけれども、意図的にインプットから逃げたほうがいいです。
特に『あとで読むリスト』みたいなやつを自分で作ってる人なんかは、このリストの閲覧なんかすると大変危険なんですよ。
情報を入れる作業ってのをここでやると、このインプットされた情報で膨らんできたアイデアが「なんかちょっとね形になりそう」みたいにテンション上がってきた時に時間切れになる、当たり前ですよね。
ここで出たアイデアっていうのは、一気に形にしてしまわないと再び同じ形に膨らませることってできないんです。その場限りなんです、アイデアって。
インプットはアウトプットするための助走、ウォーミングアップなんです。
時間がない時にこのインプットをやるとウォーミングアップの作業で終わっちゃうから、やろうとする度に同じことをまるまる延々とやり直すことになる。
だから無駄なんです。
ですからこういうゴミのような時間でインプットをやらないって大事です。
大体この『時間を作るノウハウ』といったらのこのぐらいですかね。
今回のまとめ。『若い人ほど時間に対する明確なビジョンを持とう』
もうざっくりとまとめに行きましょうか。結構この3回で話をしたので。
巨大な隙を作り出そう。
巨大な隙を作り出すために、細切れ時間を足して大きくしろ。
大きくできなければ、細切れ時間でできる仕事を細切れ時間で処理して、タスクを減らせ。
こういうことを3回に渡って言い続けてきました。
具体的なノウハウとしてまとめます。
クリエイティブな仕事をやるためには、やっぱり集中できる45分、これが必要。
そのためにはスケジュールとして90分の空白が必要。
これをどうやって作るかが大事だよ。というのが初日の話です。
この90分というのは結構でかい時間で、僕は中くらいの石と呼んでいます。
これをマネジメントするためには、まずは中ぐらいの石を置くプライオリティ持った人間、この動きに合わせて、自分の仕事をちゃんとデザインしなさい。これが大事ですよ。
それで押し付けられた砂粒を、このくっつける大石・中石と同じカラーリングに徐々に変えていくっていう作業をしろってことなんですよ。
そしてこの同じ色で砂粒が揃ってきたら、それをひとまとめにして袋に詰めて丸めて、なるべく大きな枠というのをスケジューリングするふりをして、さっきの大石の隙間に散りばめちゃう。そうすると、このスケジューリングした枠っていうのは自分で自由に使えることになるんですよ。
この作った枠で、クリエイティブな仕事をやれってことです。
ここでね、サボれって言ってんじゃないよ。
サボるためにこんな面倒くさいことをやってちゃダメです。
こういう形で他人と同じ仕事を同じ質でやるようになると、きっと『他人より多い量で他人よりも質の高い仕事をやって、なおかつ時間ができる』という形になるんですよね。
そういう風になった状態でできたこの枠で、クリエイティブな仕事、自分に還元されるような仕事をしなさいっていう、そういうことですね。
改めてサマライズすると、相当に悪いですよ。
悪いサラリーマンなんですよね、こういう事をやる人って。
でもこういうことを若い時からやろうとするっていう、この姿勢はすごい大事ですよ。
ですから若い人ほど、こういう時間の作り方に明確なビジョンを持つべきだと思います。
今日も悪い話でした。