第201話『時間の作り方、使い方の話(上)』
こんにちは、トラです。
早いもので、気づけば2022年も1ヶ月が過ぎました。
時間というものは誰しも平等に持っている唯一の資産だなんて言われることもありますが、果たしてそうだろうかと思うわけです。
時間を無駄にしないよう日々有為に過ごしている人と、無為に怠惰に過ごしている人とでは、当人が考える時間の価値は異なっているのではないか。
それは平等と言えるのだろうか。
時間は伸び縮みするなんて、昔Newtonで読んだような気もします。
前置きはそのくらいにしまして、今回は時間についてのラジオ回文字起こしです。
第201話ですが、noteでは明確なタイトルが無かったので『時間の作り方、使い方の話(上)』としました。
第202話、第203話を含めた3部構成になっており、今回は上編です。
フランケンラジオ第201話文字起こし
フランケンの略働通信ラジオ!!、、なんて言い始めたのが、確か100話ぐらいだったんです。
「働き方を略せ!」とか言って『略働』なんていう単語を作り、ラジオを始めたんですけれども、このラジオを聞いても皆さん結果的に1ミリも働き方を略せていませんよね。
そのはずなんですよ。もう本当に凄まじくごめんなさいっていう感じです。
でもね、なんだかよく分からないけど、結構な数の人から「お金の稼ぎ方が変わった」とか、「お金を稼げるようになりました」っていう風に言ってもらえているんですよ。
なんでか知らないんですけれども。
これね、理由がよく分からないですよね。
なんでかと言うと、僕はこのラジオで直接的にお金を稼ぐ話っていうのを1回もしてないから。1回もですよ。
これはもちろん意図的にしていないんですよ。
なんでかと言うと、僕のリアルを知ってる人がそういうお話を聞いたら?
僕がダイレクトにマネーを作る話を始めたら、みんなガッカリするからだろうなと思うんですよ。
そんなわけで、お金の稼ぎ方みたいな話っていうのは意図的に1回もせず、もっぱら時間を作る話と仕事する上でのスタンス・立ち位置の話をしてきました、200回ほど。
でも聞いている人には、その辺の話っていうのがお金の稼ぎ方に直接関係のある話という風に認識してもらってるって言うことを何でしょうね。これはとりもなおさずタイムイズマネー、時は金なりということを証明してるのかなーって。
少なくとも皆はそういう風には思って聞いてくれてるよということなんだろうと思います。
で、「タイムイズマネー、本当か?」問題っていうのは、やっぱりクリティカルな問題ですよ。タイムが本当にマネーだったら、タイムを作るっていうアイデアは商品になるっていうロジックが成り立ってしまうじゃないですか?
それは本当に商品価値にまでなるのかという命題ですよね、「タイムイズマネー、本当か?」問題というのは。
これ、具体的には『白熱教室』を博士とサウザーさんと作ろうという話をした時に、どういう構成がいいかという議論を結構みっちりとやったんですよ。
僕と博士は医療側の人間ですから、少なくとも医療者にとって時間が金以上の価値を持つというのは証明しなくていいような前提みたいに思っていたんです。
でもサウザーさんはピンとこないんですよ、ここに。
タイムイズマネーというのは、リスナーの実利を保証できるかっていうキーワードについて、それこそ一晩中あーでもないこーでもないと言って情報交換をして、最終的にこの形なら納得というものを白熱教室として作ったわけなんですよ。
これがね、全く誰にも聞いてもらえなかったとしたら?
そらもうげんなりしますけれども、こればっかりは出してみないと分からないって言ってましたよ。
そんなわけで今日は、時間の作り方・使い方についての話をしていきましょう。
一回切りまーす。
さて時間の作り方の話になっていくんですけれども、まずですね、作る前にどのくらいの時間を作らなきゃいけないのかという話から入っていきましょう。。
これ、1番目のメッセージとしてはですね、「時間は90分単位で作れ」。
90分の空白というのを、なんとか自分のスケジュールに組み込むというのが、僕の第一のメッセージになります。
大分昔に読んだ本で『時間は90分以上なければ 0 と同じ』だと。時間を作るというのは、90分以下の余白をなくしてしまって、90分以上の余白というのをどこかに作り上げることだっていうそういったフレーズを聞いたことがあります。
これは誰の何に書いてあったのか、もう完全に忘れました。
でもフレーズだけは忘れないで残っているんですよ、僕の中で。
これは確かにその通りだと思います。
何かをやるには、まとまった時間を取れるかどうかっていうのが最も重要だと、僕は思います。
その最低限の時間の単位っていうのがなんぼかって言うと、やっぱり僕の中では90分なんですよ。
この話をとある知り合いと議論した時に、「集中できるのって40分ぐらいだから、45分くらがその単位としては一つの区切りじゃねえ?」という風に言われたんですよ。
それについては僕も同意です。集中できるというのは45分ぐらい、それ以上は効率が悪くなっちゃう可能性もある。
そして、何かクリエイティブな仕事をするための最小単位ってのも45分。
45分以下だと、エンジンかかった段階・クリエイティビティが発揮されるあたりで終わっちゃうんですよ。
だから、集中できる45分というのをなにはともあれ絶対キープするっていうのは大きな意味があるんです。
ところで、どんな作業にも準備と助走と後片付けが必要になるでしょう?
だから、この45分を邪魔しないように頭とケツをくっつける。
そうすると、大体空白の時間として用意しなきゃいけないのは90分になっちゃうんですよ、僕の感覚では。
この90分って、「さあ、スタート」と言って時計回し始めて、「はあ終わった」ってピッてやっての90分じゃないんですよ。予定表・カレンダーに書かれた90分。
例えば12時から1時半まで何々って言って余白を空けた90分で、これがぽっかりあいた空白じゃなくて、スケジューリングされて予定として入れてある余白というのが大事なんです。
例えば会議が1時まであって、次の会議っていうのが2時30分というような形で、この90分っていうのが予定としてぽっかり開いてるという、そういう意味の90分ですよ。
クリエイティブワークにはやっぱり90分の余白時間ってのが絶対に必要です。これがまず第一のメッセージになります。
はいさて次にですね、あのこの90分の音内訳の話をねちょっとねしていきましょうか。これ大事なんですよこの2番目の90分の内訳のついての話です。
ちょっとした移動に喫茶店とか場所を作って、鞄からパソコンなり iPad とか資料とかを広げて、動いて初めて頭が回ってくるのに10分ぐらいはかかるでしょう?
そんなことをやっていると、やっぱりスケジュールの例えば12時からの予定だったら、仕事が始まるまでっていうのは25分ぐらいかかるでしょ、欲しいんですよ。
そこから仕事としてテンションが上がって45分というのはびっちりやる。
そろそろやめるかとなって、実際止めるのに5分ぐらいダウンが必要。
そして放心タイム、ぼーっとする放心タイムが5分ぐらいあって、レジでお会計して移動してって次に入ってみたいなことやると、やっぱりどう考えてもケツには20分ぐらい必要になってきますよ。
もちろん時間がいっぱいある時には、さっきの5分放心タイムと僕言ったけれども、この放心タイムなんかでリセットして繰り返しながら、効率落ちないようになんだかんだで5時間とか6時間とかでやっちゃったりするんです。
まあ時間がある時はそれでもいいんです。でもこのサイクルは、なんぼ短くても90分以下だと1サイクルを回せないっていう、だから90分が絶対必要なんですよね。
45分のために、頭の25分、そしてケツの20分は絶対必要ですよっていう話ですね。だからまとまった90分が絶対欲しい。
一番わかりやすい例えでいうと、飛行機ですかね。
飛行機って乗ってから降りるまでが90分だとしても、その90分を全部仕事とかに使えないじゃないですか。飛行機のベルト着用サインだと思ってくれればいいんですよ。
この着用サインが消えている時間というのが、多分仕事できる時間なんですよ。
で、飛行機に乗って飛んでから、ベルト着用サインが「ポンッ」と消えるまで結構あるでしょ。そこからパソコンを開いて仕事を始めて、着陸前のベルト着用サインが点いたらパソコン閉じろっていう話になるじゃないですか。
それこそ羽田〜福岡とかの飛行機だと、90分ぐらい飛行機に乗っていると1時間ぐらい仕事タイムが取れるのよ。
でも羽田〜富山とかだと飛んだらすぐ降りる、ベルト着用サインがほぼ消えないみたいな。そういう飛行機に乗っても仕事にならないでしょう。このベルト着用サインが消えている時間というのが45分欲しいと思ったら、やっぱり結構な距離の飛行機に乗らなきゃダメなんですよ。大阪〜東京とかじゃダメなんですよね。
ちなみに、僕がちょいちょい乗る飛行機で短いのは札幌〜函館っていう飛行機があります。
これね、45分ぐらいの飛行機なんだけど、ベルト着用サインがほぼ消えません。
上がってんのかなと思ったら降りるみたいな、弾道飛行ですね、まとまった仕事なんて一秒もできない。
こういう時間というのは、一つの90分という単位に届かないということだから、なんぼ時間があっても何回飛行機に乗っても、一秒も仕事ができないっていうことになるんですよね。
今飛行機の話で例えると、「航空法が変わったからスマホとかタブレット OK でしょう、それでやれば良いでしょう」とか思った人いますかね?そんな意地悪なことをちょっと言わないでください。その例えとしては、『90分以下の時間だったらそれに適した別のことをやれ』っていう、別の話になっちゃうから。
今はスマホの話をしないでください。例えばね、30分✕3で90分だと、雑用をちょっとやっつける程度で、クリエイティブな仕事をやる時間には絶対に届かないんですよ、30分✕3の予定じゃ。12時〜12時半、3時〜3時半、4時〜4時半みたいな予定を組んだって1回の90分には絶対叶わないんですよ。
だから同じ90分でも、バラバラとなっている90分とまとまっている90分じゃ意味が違うということは、ここで分かってください。ということになります。
次にですね、スケジュールを実際に決めていくって話になるんです。
そもそもスケジュールを決めるのは誰なのかというところにちょっと言及したいと思うんです。冷静に考えると、スケジュールを自分で決められるようになるには相当立場が上にならないと無理なんですよ。
決めてるのは他人なんですよね、スケジュールの自由度って。
その人の持っている職業的プライオリティをダイレクトに表してるんですよ。
プライオリティが高い人って、かなり自由にスケジュールを組むことできる、自分の組みたい予定をカレンダーの中にドカンと組み込んで、それ以外の時間に持って来られた仕事を割り振る。関わる人には、そのプライオリティ高い人が決めたスケジュールに合わせてもらう。「俺に合わせろ」ということが言えちゃう仕事ができるようになるというのが、プライオリティ高い人なんですよ。
これを自由にできる人って、おそらく物事を決める立場の人だから、時間に追われる事っていうのがだんだん少なくなっているはずなんです。だからスケジューリングだとかにストレスを感じていないはずです。
そんな人はね、多分こんなクソみたいなラジオを聞かないですよね。
この話を聞いてくれるような人って、今言ったようなプライオリティが最高という人達はあんまりいなくて、そのプライオリティ高い人が決めたスケジュールに合わせなきゃいけないっていう人がほとんどなのかなっていうふうに思うんです。まあ失礼な話ですけれども。
ですから、大枠のスケジュールというのは自分で決められない。重要なイベントっていうのは、もう「この日程でやるよ」っていうふうに誰かが決めちゃったから。
もう別の日にずらしたいとか、5月1日にイベントやるなら「5月3日にしてください」っていう風には言えないっていう、そういうプライオリティの人達ですよ。
でも、プライオリティがちょっと上がると、そのイベントに付随した中くらいのサブイベントについては裁量が出てくるみたいな、そういう感じになるんですよ。
例えば、このイベント中にやっているこの会議は初日じゃなくて二日目でやろう、とかこの日はもうあの休みにしましょうだとか。
そういうのを自分で決められるようになってくるというのが普通のミドルプライオリティグループですよね。
だいたい勤め人だと50才前後でしょうかね。
40代の前半ぐらいまでというのは、今言ったような他人の決めた予定の隙間というのを見つけて、与えられたタスクというのを急遽割り振って「あぁなんとか埋まった、処理しよう」みたいな。
そのぐらいの自由度しか与えられてないはずなんですよ、40代前半くらいまでって。
こんな感じでね自分のプライオリティが低いと、スケジュールのねあのスケジューリングの自由度っていうのはどんどん下がってくんですよね。
そうですよねよくある例えだけど、石の話です。
大きな石、中くらいの石、小石っていう風にあって、誰かがね大きな一緒で箱の中にドーンと置いちゃうんですよ。ドーンと置いちゃう人は好きに置けるんですよ。あのどの箱に置くかとか箱のどの辺に置くかっていうのも好きに大石を置いていくんですよ、スケジュールの中に。
次の人達というのは、中くらいの石っていうのを何個か持っていて、その大きな石の周りに一緒にパラパラと勝手に置いていってしまうんですよ。
それで最後の人というのは、小石とかね砂とか持っていて、自分で小石を好きに置けるかと思ったら、まあそんなことはできなくて、偉い人が小石を自分のポケットからヒュって出して、でもって適当に詰めていく。
「こことこことここに小石を置いたから、お前この小石処理しておけよ」
みたいな感じで埋めていくんですよ。
大石があって、中ぐらいの石があって、小石が詰め込まれて、最後に隙間が残る。
この隙間に、持っていた砂っていうのを自分で撒いていいと言われて、小石の間の隙間の時間に砂をばらまいてギュウギュウに予定を埋めるみたいな。そういう形でスケジュールって決まってるんですね。
大体この時点で、中ぐらいの石ってやつが置けるようなスペースなんて絶対残ってないんですよ。
もう網目状にも砂粒が何粒入るかぐらいの自由度しかもう残っていないです。
ですから、プライオリティーが低い人っていうのは、どうやっても中ぐらいの石っていうのを置くスペースを自分で作りにはいけないんですよね、工夫をしなければ。
なんかかえって絶望的な気分になってきましたけれども、でもぶつくさ言っても仕方ありませんよね。
問題は、どうやってこの不利な環境を砂利の隙間の中に砂粒を詰めていくかというような、それしか許されないような不利な環境で、うまいこと中ぐらいの石を置けるようなスペースを作るか。
プライオリティを得るって訳じゃないですよ、その中ぐらいの石を置けるようなスペースを無理やり作るかっていうのが課題なんですよ。
この各論は後ろの方にちょっと持って行きましょう。
ここではまず、スケジュールの決まり方っていうのはどういう風に決まってるか、自分が決めてるわけじゃないよね。それを決めているキーワードというのは、その人の持っているプライオリティーです。
この関係をまず理解しましょうっていう風なのが、ここまでのまとめでした。
ちょっと長くなってきたんで、1回切らせてください。
今回のまとめ。”90分”単位の余白がクリエイティブな仕事には必要。
今日のまとめというか、ここまでのまとめについて。
これね、三つメッセージを僕は出しました。
1番目、クリエイティブな仕事をするためにはやっぱり90分っていう単位の余白をカレンダーに書き込まなきゃいけない。
次のメッセージとしては、仕事の最低単位っていうのはやっぱり45分なんですよ。実際に仕事をやっている時間。この最低の45分を作るために、前後に足して45分の隙間時間というのが必要。だから90分欲しいって言ったんです。
3つ目は、スケジュールっていうのは石なんですよ。大きい石、小さい石、砂利、砂があるんです。
偉い奴っていうのが、大きい石を勝手に置いていく、でもってどうやって90分、僕の中では90分というのは中くらいの石なんですけども、この90分っていう中ぐらいの石をどうやって好き勝手に置くスペースを作るか、これが重要ですよ。
っていうのが今日の話でしたね。
確信に迫る話っていうのはノウハウ何も言わないまま、後半へ続く!