「社畜の嗜み」
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第34話『459という数字。リスクのある行為は無意味に積み上げるな』

トラ
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こんにちは、トラです。

今回はフランケンラジオ第34話『459という数字』の文字起こし記事です。

危険度1%の行為をどれだけ積み重ねたら大当たり(大失敗)を引いてしまうのか。
その確率と身体的能力に依存した技能職の引き際について、以下のようなトピックでお話されています。
・無為な試行の積み重ねが持つ危険性
・30代までと40以降のリソース配分
・50過ぎて身体依存の高い仕事をする愚かさ

フランケンさんTwitter(@BlackSheep8270)

フランケンラジオ第34話『459という数字』文字起こし

久しぶりに通勤しています。

おはようございます、フランケン通勤ラジオです。

今日久々に通勤していますよ。通勤、車でね。

ですからこのラジオの趣旨どおりで、通勤時間にラジオを録って、あとで僕が暇な時、筋トレの時に聞いて楽しむということが久しぶりにできるというような感じですね。

このラジオ聞いてくれちゃっている皆さんっていうのが、少なくない数いるという噂を聞きまして。

ではちょっと面白い話もしなきゃいけないのかなと思うんですけれど、まあまあ僕にだけ面白い話っていうのをですね、心掛けていきたいと思います。

技能職の人にとっての引退・隠居の話

じゃあ今日の話だね。

何の話かっていうと、引退したい、隠居したいという話をしましょう・

技能職、いわゆる手に職つける系の話をしましょうか。

結構技能職って、やればやるほどリスクがあるみたいな仕事が多いんですよ。

僕の仕事なんかも、メインでやっている仕事はそういった類のもので。

僕ね、臆病者なのでリスクのある仕事ってもう嫌なんですよ。

だから辞めるチャンスがあれば、どんどん辞めたいって思っているんです。

例えば「他人より上手」だとか、「辞めるのはもったいない」とかって、色んなおためごかしを言われても。

リスクのある仕事って、結局いい気になって他人よりいっぱいやっていたら、いつか神様に見つかっちゃう。どんな神様かっていうと、確率っていう神様ですね。

ピッと見つかって、「おいおい、税金払えよ」ってピックアップされちゃう。

1%のリスクをやり過ごせる限界値

例えば、リスクが1%の確率で何か大変な事になるっていうそういった行為、これを無傷で過ごせる限界値って考えたことありますか?

これね、逆の方を考えやすいですかね。

あのね、当たりクジ100本に1本だけ当たりが入っているんですよ、1/100。

この当たりを絶対当てたい、死んでも当てたいと思った時に、まとめて何回分のクジをガサッと買い込めば、100%当たるか。まあ正確には99.9%ってしましょうか。

99.9%の確率で、最低限一本は当たりを引きたいと思ったら何本セットのクジを買い込めばいいか?ということですよ。

これ、何回ですかね?

100本ですかね?

いやー、これ100本では当たらないですよ。

細かいことはざっくり割愛しますけれども、正確には459回引けばいいです、絶対当たりますよ。

例えば「460本のセットでクジ頂戴」って言って、全部合っていれば99.9%、少なくとも1本、5本入っているかもしれないですよ。だけれども、少なくとも1本は99.9%当たりが入っている。

無意味な試行回数を積み上げるのはリスクの高い行為である

この459、まあ460でもいいですけども、知らなかったでしょう。

これ覚えておくと役に立つ数字です。ということは、どんなに気を付けたって危険率が1%あったとしたら、460回繰り返すと必ず1回はトラブっちゃうということなんですよ。

1%の危険度のある行為というのを、460回無傷でクリアするっていうのは原理的に出来ないということなんですよ。自分たちの仕事が、何らかのリスクを伴うっことを技能としてやるんであれば、自分達の職種の中にあるリスク行為っていうのを、注意深く抽出しないとダメだと思います。

無意味な試行回数、これを積み上げるっていう行為は、職業人としてかなりリスクの高い行為だよっていう風に考えるべきですよ。

だから、リスクを伴うような仕事をやっている人間は、無自覚にどんどん数をこなしていくってことをやっちゃうと危ないですよ。なぜなら逃げきれる安全上限っていうのが決まっているんだから。

正しい戦い方としては、大当たりを引いちゃう前にゲームから上がってしまう。

これを考えるっていうのが一番冴えたやり方っていうことにはなります、誰がどうだったとしても。

この大当たり、人生どこかで引いちゃってもいいやって思うんだったらいいですよ。

だけど、そうだったら困るなぁって思うのであれば、確率とその上限っていうのはどこかでコスト意識として持っていないと危ないのではないかなと思います。

身体的能力に依存する技能に立ちはだかる『50歳の壁』

あとあれだ。技能職って百歳まで行けるかっていうと、行けません。

どこかで段々と技能が頭打ちになって、戦闘力を失っていくっていうことになるんですよ。

職種問わず何らかの身体的能力、これ腕力でもなんでもいいです、目の力でも耳の力でも。

何でもいいですけど、身体的能力、これに依存しちゃうような技能っていうのは、五十歳、これを境にどうしようもなく衰えていきますよ。

これはね、絶対に避けられません。

正確に言えば「衰える」というよりは、50過ぎたらその50までに達成したレベルを維持するだけで精一杯、っていうレベルになってくるんですよ。

ですから、50を超えてなんらかの技能者・技術者として成長しようっていうのは、もうこれ原理的に僕無意味だと思っています。

結局ね、50過ぎてそのスタンスで仕事をやるとどうなるか。

衰えていく自分に目つぶって気づかないふりして、でもって、自分が受け入れられない社会に対する不満をつのらせていくっていう形になってくるんですよ。

そういう人、見回したらいっぱいいるでしょう。

自分を超えていく若手、これの悪口だとかを言いながら、最終的にはのっぴきならない年齢になった時に、社会にはじき出されて戦力外通告とかされちゃう。

それでも「まだやれる」とか言っちゃうわけ。これはもう結構苦しいですね。

自分だけにリソースを使うのは30代まで、40から次のレイヤーへの準備が必要

ですから、僕を含めてだけど技能職の人達っていうのは、50過ぎたら少なくとも自分個人の能力を伸ばそうとしていちゃ駄目ですよ。

技術・技能というのは後任に譲らないと無駄です。

50を過ぎたら、頭とか経験とかコネとか、身体的能力とは全然別のものを使って、仕事をして行く。

逆を言うと若造には出来ない、50過ぎなきゃ出来ないような、こういった仕事にシフトしていくっていうことをやっていかないと、社会に弾かれていくってことになっちゃいますね。

もちろん、突然そんなことできるかっていうと、できないですよ。

50迎えるまでに、2段ロケットでいうところの2段目っていうのをちゃんと決めておかないと間に合わないですよ。

この2段ロケットの2段目をせっせと鍛え上げるには10年かかる。

ですから、後任の育成なんてものは40になったら始めないと、全然間に合いません。

40過ぎて自分を伸ばしている場合じゃないですよ。

自分を伸ばす、自分のリソースを自分だけに使う、そういう時期っていうのは30代までに見切りつけなきゃ、もう間に合わないよっていうのが、技能職をやっている僕の実感です。

よく見ていただくと、技能職の業界だって、50過ぎたら技能で飯食っていないですよ、結局。

技能職の業界で、50過ぎて第一線で働いている人達って自分自身の技能で飯食ってないですよ。皆、次のレイヤーにシフトしちゃっているんです。

自分が40までに築いた橋頭堡とも言える自分の足場に、10年ぐらいかけて、50までに自分で要塞を作り上げています。

その周りとか他の城は後任に攻めさせて、自分の影響力、陣地を広げる。

そういう戦い方をしているんですよ、皆。

50過ぎて槍を持って隣の城に攻め入っている、そういう戦い方ってしていないはずですよ。

レイヤーのシフトに失敗した先人(老害)を相手にしてはいけない

人間何らかの経験っていうのを蓄積していくから、50になっても60になっても自覚的には「俺はまだ伸びている」って思うかもしんないですよ。まあ実際に自覚的には嘘じゃないと思いますが、こと身体能力に依存するものに関しては、やっぱこの考え方は絶対に駄目ですよ。

なぜならば、客観的に価値を認めてもらうことは無いからです。

だから技能職やっているのに、50超えて「俺はまだまだ現役だ」とか言っている人っていうのは、単にレイヤーのシフトに失敗しているだけなんですよね。だからそういう人の言う事っていうのをあんまり真剣に聞いたらダメなんじゃないかなって思います。

そういう人たちをモデルにしても、やっぱり良くないと思いますよ。

特に40代も後半になってくると、そろそろ潮時だなとか思うじゃないですか。

だけど、その潮時だなって思っている40代に向かって「まだ若いのに何を言っているんだ、40代のくせに。」みたいなことを言う爺さんとか、これ絶対に相手にしちゃ駄目ですよ。

そういう爺さま達がどういう人たちを従えているか、よくよく見てみると明白ですよ。そういう爺さんが、30代とかの懐刀みたいな人をちゃんと携えて戦っているのか。

これを観察すると一発ですわ。

連れている30代ぐらいの懐刀であるべき人たちが、死んだ目をしているんだったら、それただの老害ですよ、きっと。

30代以降のオススメの生き方

辛気臭い話ばっかりしちゃったけれど。

要は、どんな業界にも、年を取っても影響力下げない人っているじゃない?

そういう人達っていうのは、機会・機会で自分から身体依存度の低い仕事っていうのを選んで、上にシフトしているんですよ。

身体的依存度の高い業務っていうのを、後任にどんどん降ろしている。そういう風にして皆生きていますよ。

その辺勉強になるので、注意深く見ると良いかなと思いますよ。

まあ自分自身の生き方としてオススメは、

『自分に対する投資は30代まで。40過ぎたら半分は後輩・後任に投資して、50過ぎたら、次のレイヤーで勝負しましょう』

というお話でした。

仕事における「レイヤー」意識は、業界・職種を問わないと思う

今回は、身体的能力に依存する技能職を例に30代以降の仕事人生についてお話されていました。

個人的に業界・職種を問わず長く第一線で活躍していくには、この年代別で仕事のレイヤーを上げる考え方は共通して活かせるのではないかと思いました。

もちろん年齢が高くなったとしても現場で働きたいという考えは素晴らしいと思います。
しかし、概ね過去の手法や経験・思考に囚われ老害化してしまう可能性が高いと自分の周囲を見るに考えます。
※ただし、自分は勤め人の経験しか持たない人間のため、起業者・経営者にどこまで当てはまるのかはわかりません。。

この記事を作成している時点(2021年9月)で自分は30代後半、あと数年で40代になります。

勤め人を貫くか、自分でビジネスを興すのか、勤め人プラスアルファでいくか。
この大きな選択も含め、残り数年の30代を悔いなく良い40代人生に繋げられるよう日々過ごしたいと思う回でした。

管理人
トラ
トラ
勤め人
アラフォーの勤め人。
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