第61話『時間を無駄にしない、効率的なビジネス書・実用書のKindle読書法(前半)』
こんにちは、トラです。
今回は、読書についての回です。フランケンラジオ第61話『本の読み方?読み散らかし方?(前半)』の文字起こし記事になります。
テーマはフランケンさんが実践している読書方法。今回紹介する前半記事は、読書についての考え方/論文を効率よく読む読み方/ビジネス書の3種類の読み方の3つが主な内容です。
それでは本編に入ります。
本を読むコツが知りたい
このラジオではですね、僕が通勤時間に今この話をしようかなと思ったことをですね、こうやって録って最終的には筋トレしてる間にこれ聴いてニヤニヤするっていう、そういうまあ独りよがりなラジオなんですよ。
この独りよがりなラジオにですね、リクエストが来まして、まぁあの知り合いなんすけどね。
結構な頻度で色んな本の話するんだけど、「お前どうやって本読んでるの?本てさ、読むの時間かかんじゃん。なんかコツみたいなのあったら教えてくれる?」みたいな話になったんですよ。そうですね、僕が本を読む”読み方”ですね、これが特殊なのかスタンダードか分からないんですけれども、まああのちょっと話してみようかなと思います。
時間をかけてじっくり本を読むのは、娯楽の領域
さてさてさてそれでですね、本ってね興味はあるんです、あるんですけど読まなくてっていうか読むの遅くて時間が取れないんですっていう人は結構いますよね。
確かに本には2種類の読みが方あると思うんですよ。
じっくりと嗜むみたいな読み方、時間をかけてよむっていうのはですね非常に贅沢な読み方ですよ。
ですからまあいい本とかそういうのはねそうやって読みたいですけれども、まあこういう読み方っていうのは本の内容がどうこうっていう以前に、「本を読んでる」っていう娯楽を楽しんでるって意味もあるんですよね。
情報のインプットを目的とするのであれば、効率良く読むのが一番
いわゆるビジネス書だとかそういう実用書の類っていうのはあの本を読んで楽しむみたいな娯楽とはちょっと違う。目的が情報のインプットじゃないですか。
そういう場合にはですね、読み方ってのもガラッと変えたほうが効率いいと思うんですよね。
読んでる状態をね楽しむっていうのが目的じゃなくて、情報が頭に入ってる状態になるっていうのがねこの一番の目的ですから、ぶっちゃけ言うとその情報だけコピペして読まなくても頭に情報が入ってるというのはベストなわけですよね。
そうすると、効率よく読むっていうのが一番良いって話になるじゃないですか。
特にね、ビジネス書みたいな実用一辺倒っていう本は、内容要約するサービスがあったりするわけですよね。
内容は知りたいけど。読む時間はもったいないっていう風にみんな考えてるんですよ。
今日はですね、そういった類のインプット目的の読書っていうのを効率的に、あるいは素早くササッと読む方法っていうのを、僕なりのやり方っての話してみましょう。
まずね、実用書の類は小説みたいに最初のページから最後まで通してべったりと読むなんて絶対ダメなんですよ、ダメってことはないんでしょうけど、それだと多くの本を読むことっていうのはまあできませんよね。
ビジネス書の読み方は、論文を早く読み散らかす方法と同じ。
実用書の読み方っていうのは、英語論文とかの読み方とほとんど同じなんですよ。
どういうことかって言うと、論文を最初の一文字目から順々にね最後まで読む人っていないでしょ、まずいないですよね。
タイトル→アブストラクト→イントロダクション→ディスカッション→Figure(図)
僕が論文読む時っていうのは、まずタイトル読むんですよ。
で、アブストラクトを斜めにさらさらっと単語だけ拾うんですよ。
そしてそのイントロダクションの最初の段落っていうのを斜めに少し読んでから、最後の行っていうのはしっかり読みます。ここまでで1分ぐらいで読めちゃうじゃないですか。
そしたらね、ディスカッションの最初の行を読むんです。その最初の行だけ読んだら、最後のまとめを見るんですよ。
論文によっては、キーポイントみたいな形でここだけ箇条書きにされてることは結構ありますよね。それを選んで、イントロからディスカッションの流れを掴んだら、Figure(図)をさらっと斜めに見る。
それで終了!っていう感じですね。大体5分ぐらいで英語論文1本読みます。どの査読者もこんな感じでレビューしてるんじゃないかなと思います。
雑な話するとすごい偉い人に怒られちゃうんで、あんまりこう大きな声で言えないですけれど、例えばね学会の抄録なんかの査読も、大体みんなスピード重視でセンテンス拾って読んでるはずですよね。
最初から最後まで全員の読むなんてね、やってないんじゃないんですかね。
そうじゃなきゃね、「はい、学会ですよ」って度に100演題とか査読とかね、来て目を通せないですよね。
ですからちょっとこれ本の読み方から離れるんだけども、これを逆手にとることができます。
アカデミアやってて学会の採択率とか論文のねあの採択率をあげたいと思ったら、査読者の読み方っていうの意識してそれに引っかかるような書き方するっていう話になりますよね。
まぁ実際やってみてください、これ効果てきめんですよ。
この話は今日の本題とズレるので、またちょっとねあの日を改めてどっかにやりましょう。
ちょっと戻りまして論文というのは、そういうふうにねあの情報を拾って、自分の必要な分だけ読むっていうのが正しいよって話をしました。
最近の本は狡猾。どの本も最初の部分は面白く書かれている。
さてさてさて、ではですね、本をどうやって読むかって話なんですけども、まあよく聞く話としては、最初少し読んで、それから後に飛んであとがきとか読んで、みたいなことで進めてる人いますけども。
最近は本もなかなかね狡猾になってきて、特に市販売りされてるようなノウハウ本なんて、最初の20分くらいというの命かけてすんごい面白く書いてるんですよ。
だから正直な話、最初の部分はどの本読んでも大抵面白いですよ。
だから最初は駄目です。ですから僕のお勧めの方法としては、まず目次を見るんです。
書く方にとってはねまあの心境複雑かもしれないけども、こういった実用書っていうのは、そういう拾い読みされること最初から分かってるんでね、あんまりストーリー立てた文学的な構成になってないことが多いです。
目次を読むだけで、なんとなくねその本の背景をつかめる。そんな構成になってることが多いですよね。
で、目次の項目からこれちょっと興味あるかなと思うものを選んで、そこのページをいきなり開くんですよ。なるべく真ん中くらいがいいですよね。
選んだ項目を5分から10分ぐらいさらっと読んでみて、その著者の文体っていうのをまず嗜みます。噛んでみるんです、スルメみたいに。
これ非常に大事な行為で、この「文体が合わない本」っていうのは、長々と読むと凄い疲れるんです。
当然頭に全く入ってこないですよ。
ですからこの最初に齧ってみた時に、魅力的な文体じゃねぇなこの人の文章は、って思ったらそれを読む必要ってね多分無いですね。
そういう風に感じた時って、得て返ってくるものってほとんどないんですよ。
本を理解する為の『3+1』、著者の『背景・スタンス・主張 + 利益』
それでまあちょっと読んでもいいかな、趣味に合うかもしんないな、と思ったら、読むと決めて最初に戻る。
前に38話でちょっとお話したんですけども、本を読むときに理解しなきゃいけない事っていうのは『3+1』だよってね、僕言ったんですよ。
それは『背景・スタンス・主張』で、あとはプラスワンとして『著者の利益』。この『3+1』なんですよね。
今日はここで詳しく話しときましょう。
『背景』っていうのは、そもそもこの本は何を題材にして、何を論じようとしてるのかっていうのが『背景』のことです。
『スタンス』っていうのは著者の立ち位置で、この『背景』っていうものをどうやって考えているのかっていうねその『スタンス』を知っておかなきゃいけないんですよ。この題材に対して肯定的なのか否定的なのかって言ったことも含めてね。
最後の『主張』ですけど、『主張』というのは、その著者が立っているスタンスから、具体的にどうしろっていうメッセージを出してるのかっていうこの”主張=メッセージ”、これを理解しろと。
この3つですね。もう一度言いましょうか。『背景』と、著者の『スタンス』、そっから出てくる『主張』。この3つです。
例えばある本を持ってきて、この本は社会構造の中の労働者の立ち位置を論じているというふうに考えたら、これが『背景』です。
そんで著者はどうやら経営コンサルタントらしい、でこの経営コンサルの立場が企業側なのか労働者側なのかって見た時に、基本的には労働者の状況を改善するための情報を発しているんだなーっていうのが分かるんですよ。そうしたら想定読者はサラリーマンだなーっていう、そういうの理解するのが著者の『スタンス』を知るっていう行為ですよね。
でもって労働者の立場改善をどうやってするのかって具体的なメッセージ、これはね「作業効率を上げろ、それで改善するんだ」だったり「生産性を改善する意識を持て」とか「こういったソフトウェアを活用しろ」っていう具体的な提案。これが本の『主張』になるんですよね。
これで『背景』と『スタンス』そして著者の『主張』っていうのが揃うわけですね。
これをどういうものなのかなっていうの意識しながら本読むと頭にすると入ってくる。
プラスワンでこれはねちょっと意地悪だけど、ここを読み違えると読者として一気にマヌケになることがあるんで気をつけたいのが、著者がこの本を書くことで得る『利益』ですね。
例えば今言ったような、この労働者階層をバックアップするようなねあの本を書いてる人たちが、「こういうソフトウェアサービスを活用しろ」みたいな本を書いてるとするじゃないですか。
でもってちょっと調べてみると、この著者はクラウド型のリソース管理プログラムとかそういうもののプロジェクトに深く絡んでる。要はセミナー参加者とユーザー候補っていうのをこの本で引っ張りたいとか、そういう利権ていうのが裏から見えるっていう、これがプラスワン、著者の『利益』にあたるわけですね。
それでですね、この辺の『3+1』っていうのを抽出しながら読む、っていう意識をしっかり持ってないと、本に読まされちゃうことになるわけですよ。
実用書っていうのは娯楽じゃないんで、読まされたいように読まされる、著者が読ませたいような路線で読まされちゃうっていうのは、決していいことじゃないですよね。
我々がこの実用書から何を持って帰るかっていう、読みたいように読まなければ、まあむしろ有害ですらあるよ。
さてさてさてそれでですね、話前後しますけれども、まずざらっと目次を見て真ん中の方をちょっと読んで、読もうと決めたと。
そうしたら最初に戻るんですけども、読むと決めたら、そのまま「じゃあ」って1ページ目から読んだらダメですよね。この”手ぶらで本を読み始める”っていうのは、僕は絶対お勧めしません。
“手ぶらで読む”っていう単語使いましたけど、これはアウトプットを意識しないで文字をただ目で追ってどんどん読み進めていくっていう読み方なんですよ。これはいわゆる普通の読み方ですよ、小説なんてこういう風に読むでしょう。
小説とかね、娯楽として楽しみたいよっていう時はこれでいいんですよ。
でもビジネス書っていうのはこういう読み方は無意味になります。そういう時って、読み終わって「どんな本だった?」って言われたら「勉強になったよ、いい本だったよ」としか答えられないんですよ。
具体的に「こういう本で〜」みたいな話って出来ないんですよ、ザーッと読むと。
この手の本っていうのは、情報のインプットとして読むわけですから、知識として自分に残らないような読み方っていうのは読んでないのと同じなんですよ。
ですから必ずアウトプットっていうのを前提に読まなければいけません!
アウトプット重視で電子書籍にマーキング
僕の周りにはそういうビジネス書を読む時っていうのは、大体3種類の読み方をしている人がいるようですね。
まず古典的なのが、紙の本にペンで書き込みながら読むよっていう人達ですよね。
あと、読みながらそのメッセージ、主張っていうのをパソコンに書き出して、いきなり原稿書いちゃうっていうタイプですよね。これはプロに多いです。
もう一つが電子書籍にマーキングしながら読んじゃうよっていう、まあ大体その3パターンですわ。
僕は3番目がおすすめですよ。ほんとはね、2番目のプロがやってるような、デスクでゆったりと読みながら PC に何か原稿でもまとめでも書いていくがベストなんですよ。
でもこれって、よく考えたら受験勉強のスタイルと変わんないじゃないですか。
教科書読みながらノートとってくみたいな。
でも『デスクで時間を取って』というスタイルを読書に紐付けちゃうと、多分そのデスクに座る暇なんて無いんで本読まなくなると思うんですよ。
そで、持ち歩いて空いた時間でちょっと読めるっていうのが、読書としてはベストなんですよね。
だから自動的に1番は除外なんです。物理的な本を持ち歩くなんて、僕にとっては有り得ないですね。
これは後に述べるんですけれども、持ってる本、蔵書を全て持ち歩いて、いつでも開いて検索できるっていう環境をキープするっていうのが、ビジネス書をたくさん読むベストソリューションだと僕は思ってますね。
少なくとも僕にとってはね。
じゃあ僕が具体的にどうやって本を読んでるかって話をしますが、僕の読書用のガジェットを紹介しときましょう。
3つあるんですよ。
まず iPad ですね。 Android のタブレットでもいいですよ、 iPad みたいなやつ。あとは Kindle アプリをそれにインストールして、 Google ドキュメントを入れておいてっていう、この3つの環境です。
これ結構な分量喋ってますね、これでもう15分ぐらい喋ってるね。
今日はで1回ここで切りましょうか。これの具体的な使い方とか、読み方の話を始めると長くなっちゃうので。
じゃあちょっとまとめまして。今日のメッセージとしては3つですね。
まず1つは『実用書は小説じゃないんでベタッと読んじゃダメですよ、論文読むみたいに拾って読むっていうスタンスが大事です』ですね。
2つ目は『3+1っていう意識を持って読みなさい』っていうこと。それは背景と著者のスタンスと著者の主張そしてプラスワンとして著者が得る利益。これを意識して読む癖付けなさいよってことですね。
3つ目はアウトプット重視で、『ただ読むだけじゃなくて、アウトプット重視で電子書籍にマーキングしながら読みなさい』、この三つです。
そしたらですね、次回までに iPad かなんかのタブレットを用意して、Kindle と Google ドキュメントインストールしておいてください。
損しないです、絶対。
そうやって本読んでますよ皆、ありがとうございました。
本の読み方を変えて、ロジックをアップデートしよう。
再びトラです。
以前の記事でも紹介した、本の内容を理解する上で大事な『3+1』のポイントが今回詳しく紹介されました。
ここでおさらいしておきましょう。
- 背景:題材、論じられているテーマ
- スタンス:著者の立ち位置。『背景』をどうやって考えているのか。
- 主張:著者が立っているスタンスから、発しているメッセージ
- 利益:著者が本を書くことで得られるもの ※例)セミナー集客やソフトウェア
この読み方を習慣として実践できるようになれば、普段の仕事の場面でもアウトプットを出しやすくなると思います。自分の中のロジックをアップデートし、より広い世界を知ることで耳障りの良いことばかり言ってくる胡散臭い人から見も守ることにも繋がるはずです。
Kindleアプリを活用した具体的な読書方法に関する記事(フランケンラジオ第62話)は、次回紹介記事を出したいと思います。