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第32話『「業務の属人化」という、ありふれた問題の本質(前半)』

トラ
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こんにちは、トラです。

今回は、フランケンラジオ第32話「属人化問題そのいち!」の文字起こし記事です。前後半の前半です。

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業務を属人化する社員をブログで弾劾する社長

今日の話は「属人化」問題です。
なぜ「属人化」って話なんですけども、この話ですね、いろんな場所で属人化に関わる問題みたいなもの議論することが多くて、日々テーマとして考えてたことなんですよ。
ちょっとこれをね、まとめて少しに話してみようかなと思って、通勤時間中に色々ネタというか、アイディアを蓄積してました。これまとめて喋ってみようと思います。

一番にこの属人化問題っていうのを、僕が取りあげようと思ったきっかけは、あるブログなんですよ。IT社長のブログで、業務を属人化しちゃう人(社員)を弾劾するようなブログ。

その社員というのが、顧客情報だとかその運用管理みたいなのを独り占めにしちゃって、属人的に行ってたよと。その人の悪口が書かれてるんです、このブログで。

その社員は、他の社員よりも確かに仕事ができて数字もすごい上がってた。だけどこの社員が長期不在とかになっちゃった時にクレームが発生して、この人以外に状況を把握してる人が全然いなかった。
この社員が情報独り占めしてるだけじゃなくて、部下に情報共有とかそういうのも行わない、とか人材育たないとか書いてんですよ。

それでこのブログの筆者の社長というのは、この社員の行為を弾劾するわけです。

この社員が業務を属人的に集約してしまった結果、組織運用にねボトルネックが出来上がって運用上のリスクになったと。この業務は本来共有されて並列化されるということでボトルネックそのものはなくなって、組織運営の脆弱性が改善されるはずだとね。

この社員が独り占めしてボトルネック作っちゃったからよくないって怒ってんですよね。
まあそれでも数字上げてきたじゃんっていうかもしんないけど、この人はリソースを独占してると、リソースを独占してることで他人よりも数字を上げてきた。
極めて個人的で独善的な行為だという風に言うんですよね。

で実際にその人の部下っていうのは、いろんなチャンスを与えられていないから、職能を伸ばす機会とか全体の貢献というのに関わることができてない。

結局まとめると、その独善的に業務の属人化を行ってた社員っていうのは何をやってたかというと、人為的なボトルネックを建設することで、会社全体の流れを滞らせた。
その滞らせた結果、自分を通過する流量というの見せかけ上増やしてみせただけで組織にとってなんら貢献をしてない。

だからすなわち悪である。

というようなことですよ。
これね、理屈としては通ってますよ。筋は通ってるんですよね、筋だけは。

「効率」「見える化」「ボトルネック」で語られる属人化は平和で微笑ましい。

これを読んでまず最初に思った感想は、平和で微笑ましいなと思ったんです。
これね、会社の仕事とかを社員がボトルネック作ってみたいな話ってたいしたリスクじゃないんですよ。どうでもいいです、本来こんなこと。
属人化の本質っていうのはね、僕考えるにこんな次元にはね多分存在しないんじゃないかなと思うんですよね。

この属人化問題っていうのをその読み解くキーワードっていうのは色々あると思うんですよ。色々調べると出てくるんです。例えば Google 先生とかに尋ねてみると、面白いんですよ。

「属人化」「リスク」とかねこの辺りで調べると山ほど出てくる。

三つぐらい拾って読んでみると概要は分かると思うんですけど、大体どんなキーワードで語られてるかって言うと、例えば色んなものの引き継ぎ不足とかでノウハウが失われるだとか、その作業の効率が低下するとか、属人化をする人はそもそも何のためにやってるかって言うと自分の価値を上げるため欲しいんだとかね。
あるいは業務を「見える化・マニュアル化」、こういう事して属人化防ぎましょうみたいなね。

ほとんどはこういうキーワードを軸に、経営者がいかに業務の属人化を防いで、そのサービスを安定化させるべきかって言うことを説いてるんですよ。
まあ所詮その程度なんですよね。

効率論で属人化の本質を読み解くことはできない。

でもたまに別基軸の反対打ってるようなのもあって、属人化を否定すると、その品質が均一化しちゃうよってね、力のある商品が出てくるの抑制することもあるんだよみたいなことも書いてる。

だけど、基本的にはこの辺で入ってる話っていうのは、個人が何か属人的な仕事を作ることによって、効率が落ちるっていう効率論を述べてるんですよ。
お金を生むビジネスモデルっていうものを回転させる効率が良くなる悪くなるっていう程度の話をして。

この程度のリスクってのは大したこと無いです、実は。

効率が悪くても、ビジネスがプラス収支で回ってるんだったら大したこと無いんですよ。

今まで言ったようなキーワード、「効率下がる」とか「属人化をやる人の目的」だとか、「見える化・マニュアル化」とか、こういったキーワードで属人化の本質を読み解くことは多分できないと思うんです。

これってホント聞いてると危ないからね。ままごとはおもちゃの包丁でやりなさいよって地雷原のど真ん中でね子供をたしなめるお母さんぐらいに的外れだと僕は思うんです。

のんきだなと思うんです。

じゃあ偉そうに言ってきたけど、お前が考える属人化問題っていうのどんなもんだって言うと、僕は結構な黒い感じのキーワードで解釈してるんです。

属人化を語る上で頭に入れたい4つのキーワード

まず一つ目のキーワードとしては「ビジネスモデルそのものの侵食と切取り」ですよね。あともう一つは「ボトルネックのコントロール権」、これに関わる問題です。

もう一つが「キャッシュポイントへのアクセス」、これはキャッシュポイントへの距離の問題で、最後は「労働者の進化論」です。この4つぐらいの考え方で属人化っていうのは語らないと、あんまり意味ないんじゃないかと思ってます。

非常に不穏当な匂いがプンプンすると思うんですけれど、この四つのキーワードをその頭に入れてから、もう一度さっきまでのサイト、「属人化リスク」とかで出てくる情報系のサイトを読んでほしいんです。

そうすると今まで出てきてるキーワードっていうのが、「なんか違うな」って思うと思うんですよ。「なんか臭えな」と思うと思うんですよね。

これがどんな違和感かって言うと、経営者と労働者が発している臭さみたいなやつっていうのがこの属人化問題にまとわりついてるんですよね。
ですからもし、このラジオを経営者の立場の人が聞いてたとしたら、今僕があげたようなキーワード、特に「労働者の進化論」でこの辺りのキーワードっていうのと戦う準備が必要になってくる。聞いてる人はほとんど労働者の人たちだと思うんですけど、僕が挙げたようなキーワード、これに自分が何を加えれば経営者の喉元に手が届くかっていうのを考えるというのは面白い思考実験じゃないかなと思うんです。

ちょっとですね、僕のこの趣味のラジオでやるのには苦しいぐらいの重さになってきたんで、今日はもう勘弁してください。
また気が向いたら続きについて話します。

トラの感想

属人化問題は本当にありふれている(実体験)

再びトラです。

長く勤めている社員がいたり、業務マニュアルがきちんとできていない中小企業なんかではよくある話じゃないでしょうか。私も過去勤めた会社や現在勤めている会社で大なり小なりの属人化問題、あります。

本編で本質を捉えていないと言われている考え方を私も持っていました。しかしそれはちょっと違ったのかなーと前後半聞いたあとは思います。前半は序の口です。

後半を聞いて、文字で読んで考えると、属人化問題が違った見え方になるはずです。

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